それから数ヶ月。
ボクは何事もなかったかのように毎日を送っている。
相変わらず隣にはレモも志賀君も夾子もいるし、結局はこれが一番平和で良いんじゃないかとは思う。
ただ、変わったことも色々ある。
ボクが夜レモに逢いに行くと、たまに先客で志賀君がいる。
なんか夢幻派と深層派間の結界のようなものを消したんだって、よく分からないけど。まあ派閥間の関係が修復したっていうのなら、それに越したことはないと思う。
けど一度だけなんだけど、ああ、これは現実の世界での話。
志賀君と喧嘩したのか何なのかレモが泣いて帰って来たことがあって、ボクが志賀君に文句を言いに行ったことがあった。文句って言ったって、レモは「なんでもない」としか言わないからボクも具体的に何か言えるわけでもなかったんだけどね。ただ志賀君に聞いたらちょっと内容が分かって、でも結局それはどう考えても志賀君が理不尽なことをしてて、ボクは叱咤しておいた。
だってレモが亜崎先生と一緒にいたから面白くなくてって、子供じゃないんだからもう。
いくら仲が良いからって、変な独占欲持つのはよくないよ。
それでボクと夾子のことなんだけど。
悲しいことにまだ友達以上恋人未満なんだ。はああ。
なんていうか、たまに現実世界にやってくるケイさんを見ると夾子がちょっと嬉しそうでさ。
ボクとしてはすごい心情複雑だったりする。どうなんだろう。
もしかして夾子はケイさんに気があったりするのかなあ。でも、ケイさんはレモ一筋だから無理だと思うんだけど。
でもボクだって決して嫌われてるわけじゃないし、今度クリスマスも近いから、…ちゃんと告白してみる。
成就するように今からでもいくらか積極的にアプローチするようにしてみるよ。少しでも気にしてもらえるようにね。
…ああそれと、理性派のネオさんたちのこと。
後から聞いた話、お兄ちゃんはボクが田舎に行っている間、ヨウコさんの家に泊まっていたんだってさ。どうりで帰ってもいなかったわけだよ。はあ。深入ったことは言わないけどね。
うん。はっきり言ってお兄ちゃんは毎日幸せそうだよ。同じ家にいるボクがやるせなくなるくらいにね。
ネオさんは以前ほどお兄ちゃんとは一緒にいない。ヨウコさんの邪魔をしちゃいけないって思ってるのかな?
とはいえ志賀君にべったりってわけでもない。まあでもたまにうちのクラスに来て、ボクらや亜崎先生に挨拶くらいはしていくけど。
…亜崎先生は本当に何者なんだろうね。ボクの中の人ではないけど明らか事情知ってるんだもん。
もしかしたら、他の人の中の人だったのかも。それがおばあちゃんのだったらちょっと不謹慎だけど親近感湧くのに。
多分年齢から言ってそれはなさそう。まあ、中の人達の年齢って実際よく分からないけど。
「克也!もう授業終わってるわよ!」
ああそっか、今日の放課後は映画を見に行くことになってたんだった。
前回はホラーだったけど、今回は…恋愛映画。はは…嘘、推理サスペンス。
でもいつかは、手を繋いで恋愛映画を見に行けるくらいの仲になってみせるよ!
なんだかんだ言って、今も十分幸せなんだけどね。
FIN.
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