後書き



何気なく始めたら意外に長くなりました。
人間の欲だとかを書きたかったが故に出来上がった代物です。

主人公の彼は、周囲の人々を侮蔑してみたり劣等感に苛まれてみたり、真面目なわりに変態的だったりと人間らしい弱さや狡さに重点を置いて描いたつもりです。
一方、幼馴染みの方も主人公と比べれば大人ですが、他者との接した方はへたくそだったりします。
同級生の彼らは元はモブであまり設定は練っていませんでしたが、話が進むうちに勝手に動いてくれるようになりました。
依存されることで自分の意義を見出している彼は、良くも悪くも他者に振り回されがちでした。だから主人公にもつけ込まれる。性描写に関しては強烈な被虐性を表現するため敢えて過度なものにしてありますので、間違っても実際に細長過ぎる異物を差し込まないでください。
対し、依存する傾向にある彼の方はいくらか主人公と性質を似せてありますが、だいぶ幼い感じです。なので、主人公が彼を嫌うのは同族嫌悪なのかな、という気がしないでもないです。
雑草の彼は、自分を世界の一部だと述べますが、実際あの世界は主人公の意思も若干混ざっている。ただ大半は彼ですが。やたらあちらの世界での彼が明るいのは、こちらの世界での自分とは違う人間になりたかったからなのかもしれません。
神は一途過ぎるが故の道化です。神はあだ名で実態は月に近しいかもしれません。


読んで下さった皆様に感謝の意を込めて。
2010.09.22 taka